君の膵臓をたべたいの感想
ぶっちゃけ冒頭の掴みはいい感じです
作品タイトルと同じだな
かつて学んだ母校で教師として勤務する主人公志賀春樹。
彼はある日学生時代に図書委員であったという理由から図書館の蔵書整理を頼まれてしまう。
図書館へ向かうと、ある生徒が自身がかつて作った”図書館分類表”を片手にこの分類表を作った人物は先生(志賀)だったのではないかと問うてくる。
志賀は確かに作成したのは自分であるが、もう一人”迷惑な助手”がいたと語り、
今はもう居ない彼女との思い出に思いを馳せる...
君 の 膵 臓 を た べ た い
図書館の窓から差し込む西日をバックにタイトルコール。
というのが冒頭部分。
どうでしょう?なんだかちょっといい感じではないでしょうか?
まぁ数分後に超イテェ女が現れて台無しになるのですが。
この「君の膵臓をたべたい」ですが、原作は小説家になろうに投稿された作品、要するにライトノベルです。
ライトノベル読者である方はもちろん、特に読んだことはないという方でもご存知かもしれませんが大抵ラノベのキャラは強烈にクセのある喋り方をします。
この作品のヒロイン山内桜良も例に漏れず凶悪に回りくどい喋り方をするので、なろう系やらやれやれ系やらに耐性の無い方に視聴は全くオススメ出来ません。
...ヒロインのキャラ造形に関して色々と言っていますが、一言で片づけるなら回りくどい喋り方の涼宮ハルヒです。例えが古くない?
長々とキャラについて語っても仕方ないので物語の本筋に戻りますが、なんと有難いことに序盤の段階でタイトルの意味について言及する場面があります。
唐突にヒロインである桜良が「君の膵臓をたべたい」などとのたまうのですが、
曰く、テレビにて昔の人は自身の疾患を抱えた部位と同じ動物の部位を食することで病気を克服出来ると信じていた...という旨の番組を見た故に自身も口走ってしまったとのこと。
そうですか
これだけ強烈なタイトルがこんなにあっさりした理由で語られてしまってよいものでしょうか?原作は違うのかもしれませんが...
この後二人の馴れ初めや焼肉を食べに行ったりといったシーンがあるのですが、個人的には店内で志賀がパリピ女子らしき人と軽くぶつかった時に超小声ですいません...と言うシーンが妙にリアルで面白かったです。
これ以降もドカドカ食事シーンが描かれるのですが、余命宣告されたような人間がそんなにムシャムシャ食べて大丈夫なものなのでしょうか?ホスピスかも知れませんが...
紆余曲折あって二人一緒に遠方に旅行へ行き、あまつさえホテルの同じ部屋にお泊りをすることになるのですが、特にいかがわしいシーンは御座いませんでした。
それよりも未成年飲酒のシーンがカット無しでゴールンデンタイムに地上波で流されたことが一番の驚きです。
↑画像は深夜帯なのに規制された男
この後はいい人に見えていた委員長の男子が桜良の元カレでとんでもなくヤバい男であることが判明したり、桜良の友人である恭子がガチレズの波動を発してきたりと色々あるのですが、それほど印象に残るようなものではありませんでした。
終盤に近付くと肉を食することで血肉となって共に生き続けるというニュアンスで志賀も「君の膵臓をたべたい」とだけ書いたメールを桜良に送ったりもしますがこれもまぁ...という感じです。
そんな盛り上がりにかける展開の中、桜良は通り魔に襲われて短い余命をも全う出来る事無く亡くなってしまいます。
唐突な不幸の降りかかり方に一昔前のケータイ小説を思い浮かべた方も多いのではないでしょうか?
ヒロインが居なくなったこともあって暫く陰鬱な展開が続きますが、最後は亡くなった桜良からの志賀に対する激励の手紙でしっとり感動的な雰囲気の中終幕を迎えます。
(;´∀`)
序盤はまだよかったのですが、中盤以降は感想が雑になるくらい見るのがつらかったです。
~総評~
当然この映画の視聴から思い至らなければならない事象と言えば当然、
恋空のヒットでしょう。
あの恋空もケータイ小説原作からの大ヒットと、よく似た経歴を持った作品です。
そして一般層には受け入れられつつも、ネット民からは痛烈に酷評されるという点も似通っています。
雑な不幸が襲い掛かる点も似てる
ここまでの感想を見ていればそこらの女子中学生なんかが泣ける~!と言いながらこの作品を絶賛する姿が容易に想像出来るでしょう。
つまりそういうことです。
話題になっているといっても、明らかにサブカル層に属する人間の好みからは外れているので(なろう原作なのに)無理に視聴する必要はないと思います。
今年9月1日にはなんとアニメ映画が公開されるとの事なので実写はキツいぜ!という方はそちらで視聴してみるのもありかもしれません内容は同じだろ
如何でしたでしょうか?
個人的に序盤の雰囲気なんかは好きだったりするのでこれを機に興味を持って視聴してみよう!という方がいらっしゃれば幸いです。